誰でも簡単に家が買える?住宅ローンが来店不要で組める現代社会

人が生きていく中で、一番の大きな買い物と言ったらやはり住宅だろう。その大きな買い物の支払いを、現金一括でする人はほぼ皆無である。ほとんどの人がローンを組んで、計画的に長期に渡って返済していく。多額のローンを組むので、借入する際にはかなり細かく厳しい審査をうけ、それを通過しなければならない。貸す側としても、信用できる人間か、はたまた遅延することなく返済してくれるか見極めないと、安易に貸せるような金額ではないので慎重になって当然だ。

しかしながら最近では、割と簡単に借り入れができる住宅ローンが存在するという。しかも驚くことに、顔を合わせることなく来店不要でお金を借りることができるのだ。インターネット上で審査を受けて、通れば即融資を受けることができる。さすが、現代のネット社会。そこには顔を合わせることによって生まれる信用とか、人としての情は一切ない。そのような状態で契約できるとして、貸す側は不安に思わないのだろうか。どういう仕組みで来店不要での借り入れができるのかを調べてみた。

まず、インターネット上で、通常来店して直接聞かれるような質問に答えなくてはならない。パソコンで年齢や職業、社歴などを空欄に打ち込んでいく。融資会社側はその情報をもとに、本当に勤務しているかの在籍確認等を行い本人情報をチェックしていく。

ここからが顔合わせ不要住宅ローンのからくりである。まず、会社が指定する生命保険会社に加入しなければならない。支払えなくなったからと言って逃げられないようにするためである。生命保険、と言うあたりがなんだかちょっと怖い。しかし融資する側もボランティアではないので仕方がないことである。また、さらにそれだけではなく指定された保証会社にも加入しなければならない。保証会社、といってもさまざまである。知人が加入している賃貸住宅の保証会社は、一か月家賃が滞納しただけで脅すような言い方で電話をかけてくるという。そういう風に強い圧力をかけてくる保証会社も実際存在するようだが、融資会社が指定した場合にはその保証会社に加入しなければ融資を受けられない。

いちど顔を合わせて、ある程度人間性を知ったうえで融資を受けた方が、もしかしたら何かあったときにある程度の融通が利くのかもしれない。来店不要で誰でも融資可能なら、一見手軽で便利に見えるかもしれないが、そこにはちゃんとデメリットも存在していることも理解したうえで契約をしなければならない。どんなものも、簡単に手に入れられるほどリスクが大きいものなのである。

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